Works実績

// 代替現実ゲーム(ARG)

Red Reaper ~死者からの犯行声明~(第四境界)

担当範囲
企画・制作
発売
2024.10.24
企画・制作
コナミデジタルエンタテインメント×ストーリーノート×マレ
ジャンル
常設型ARG
販売サイト
https://shop.daiyonkyokai.net/products/redreaper-ja

SILENT HILL×第四境界
古びた観光案内から始まる
霧の街に隠された物語

『Red Reaper ~死者からの犯行声明~』は、コナミデジタルエンタテインメントの人気サイコロジカルホラーゲーム『SILENT HILL 2』の世界が日常世界を侵蝕していくWeb探索型謎解きアドベンチャーゲーム。2024年9月24日から10月15日までの期間限定で無料公開され、現在は有料版を購入することでプレイが可能となっている。10万人以上のプレイヤーを集めた本作品はどのように制作されたのか。シナリオライターの松本菜摘に、制作の裏側を訊ねた。

インタビュー
シナリオ 松本菜摘

どういう経緯で参加しましたか?

はじめは社内で「SILENT HILL」関係の仕事としてメンバーの募集がありました。私はもともと「SILENT HILL」シリーズのファンだったため、絶対に参加したいという気持ちで手をあげました。特に『SILENT HILL 2』は、私がシナリオライターを志したきっかけの1つであるほど思い入れの強い作品だったので、メンバーとして参加できた時は本当に嬉しかったです。

どんなパートを参加しましたか?

最初の、企画の構想を練るブレストの段階から参加しています。今回の企画は『SILENT HILL 2』のプロモーションの一環として、本編のストーリーのネタバレにならないよう、どの程度原作との世界観の関わりをもたせるかといったことを熟慮しました。
ライティングでは主に、資料館のスタッフページを担当しています。私はARGの製作に携わるのが今回が初めてだったこともあり、謎やギミックの考案はチームメンバーや眞形さん(※)に担っていただきました。

(※)『Project:;COLD』シリーズを支えるミステリーデザイナー、眞形隆之氏のこと。

監督(藤澤)との仕事はどうでしたか?

とにかく心強かったです。制作中は週に2回、MTGで進捗確認の時間があり、方向性や温度感を間違えていたらすぐに藤澤から指摘がもらえる環境でした。時間的制約のある中でも迷わずに進むことができたのは、こうしたチェック体制が整っていたおかげかと思います。
それから藤澤も「SILENT HILL」シリーズの大ファンだったので、同じファン同士として普段よりも一体感が生まれていたような気がします。

何か学びになったことがあれば教えてください

一言で表すなら、「スピード感」でしょうか。まずはMTGで決まったことがすぐに形になっていくスピード感。観光案内や資料館サイト、メールなど、どんどん形にしていく様は、学びになると同時に、非常にワクワクしたものです。制作時はかなりバタバタしていたのですが、関係者の皆様のご尽力のおかげで、「SILENT HILL」らしさを感じるものに仕上げられたかと思います。
それからリリース後の、攻略されていくスピード感も印象的でした。「難しくて見つからないのでは」と心配していたページが瞬く間に発見されていたりして……。社内の他のプロジェクトでも聞く話ですが、やはりプレイヤーの攻略速度はすごいと改めて実感しました。「サイレントヒル歴史資料館」が検索トレンドに上がるほど、たくさんの方に一斉に遊んでいただけたのも印象深いですね。
まだ遊んでいない方はぜひ、資料館サイトもしくは公式ガイドから、新たなる霧の世界を体験していただければ幸いです。