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2022.12.08

// 採用関連

三次選考『1500文字プロット』を書く心得

藤澤 仁(storynote代表)

本年度も、storynoteの採用に多くのエントリーをいただきありがとうございました。
現在二次選考中ですが、合格通知を受け取った方は三次選考の「課題」に挑戦してもらうことになります。

三次選考には、「キーワード群の中から3つを用いて1500文字以内のプロットを書く」という毎年恒例の課題があります。
1500文字の意味は、おおよそA4で1枚に収まる文章量ということで、大抵の物語は粒度調整によってこの範囲内に収めることができる、という考えに基づくものです。

この課題では発想力や文章力ばかりでなく、構成力、推敲力なども総合的に判断されることになりますが、中には水準に達していない作品が届くこともあります。
本年は、そういった作品が一つでも少なくなるように、この1500文字プロットを書く上での心得のようなものを3点ほど述べたいと思います。

規定より大幅に文字数が少ない作品が合格となることはほぼない

規定は『1500文字以内』なので、文面通りに言えば500文字でも1000文字でも違反ではありません。ですが、その文字数の作品が合格した実績はほとんどありません。
理由は文字数が少ないからではなく、必然的に内容が薄くなるためです。
合格水準に至る作品の多くは、およそ倍以上の文字数の内容に推敲を繰り返し、なんとか1500文字以内に収めようと試行錯誤を繰り返しています。
結果として、概ね1450~1500程度の文字数になることがほとんどです。

展開を書く。場面を書かない

プロットとは物語の展開を要約的に書くものであり、場面やセリフを書くものではありません。
そのセリフの存在が物語の説明のために必要な場合は別ですが、そうでない限り、セリフや心理描写に文字数を費やさないほうが賢明です。結果的に物語の内容を薄める要因となってしまっていることが多いので。

物語の一部を切り取るのではなく最後まで語り切る

毎年何本か、長期連載の第一話のような物語の冒頭だけを描いたものであったり、文字数の都合で話が唐突に終わってしまうものが見られます。
物語全体を描くための構成力も問われる課題です。
たとえ展開自体が途中で終わってしまうとしても、物語としては一定の読後感、完結感を感じられる内容を目指してください。

心得は、以上です。

1500文字プロットの課題も本年度で4年目になるので、過去年度の合格水準作品を本ブログで順次公開していきたいと思います。
課題に挑戦する人は、是非それらの作品も読んで参考にしてください。

皆さんの力作が読めるのを楽しみにしています。

2022.12.8
藤澤 仁