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2023.08.10

// 採用関連

物語制作会社6年目の “現在地” と ”これから” ─シナリオスタッフ募集2024

藤澤 仁(storynote代表)

物語制作会社ストーリーノートは毎年およそ10名の採用を続けていて、スタッフは順調に増え続けています。

ですが、ここしばらく新作の発表ができていません。
最後が『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン』なので、これももう一年近く前になります。

7月末に絵本のオーディオブック『行商猫のクリストフ』を発表しましたが、5周年記念作品として少人数で作ったものなので、これはちょっと例外的なものです。

では、大勢のスタッフを抱えて、ストーリーノートは現在どんな仕事をしているのでしょうか。
機密事項も多いのですが、2024年度の入社希望者に向けて、少しだけお話ししていこうと思います。

すでに公表済みのプロジェクト

現在公表済みの開発に関わっているプロジェクトは、4つあります。

『東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト』(アンノウンX)

https://danmaku.jp/

スマホ版の『東方ダンマクカグラ』に続いて、スタンドアローン版の『東方ダンマクカグラ ファンタジア・ロスト』のシナリオもストーリーノートが担当しています。
ちょうど先日の『東方ダンマク祭り』で発売日が公表されたばかりですが、Steam版が2024年2月8日にリリース予定です。Switch版も後日のリリースが予定されています。

『Project:;COLD』最新作

現在は上記のポストがあるのみで、「9月に計画開示」という以外お話しできることは何もないのですが、ARG(代替現実ゲーム)最新作の制作に取り組んでいます。

NFTコレクティブルアート『SYMBIOGENESIS』(SQUARE ENIX)

https://symbiogenesis.app/

表向きには話したことがないのですが、『NFTコレクティブアート』という新たな挑戦となる本作の世界観づくりなど、開発パートナーとして名を連ねてさせてもらっています。
リリース時期は未定のため、サイトなどでご確認ください。

市村龍太郎氏とのプロジェクト(株式会社ピンクル)

https://www.pincool.co.jp/

こちらのプロジェクトについてはまだ具体的なことを言える段階にありませんが、様々な可能性を検証しながらブレストを進めています。
所信表明のような記事が出ているので、時間があればご覧ください。

元スクエニ市村龍太郎氏が新会社“ピンクル”を設立。藤澤仁氏との『ドラクエ9』黄金タッグの完全新作や、新たなエンタメへの挑戦を語る 【独占インタビュー】

上記記事から抜粋すると、『“誰も見たことのない新しいものを作りたい”という想いが込められている』そんな作品を作っています。まだちょっと時間が掛かりそうです。


公表済みだとこんな感じですが、この他にも『タイトルは発表済みだけどウチが関わっていることはまだ非公開』なプロジェクトもいくつかあります。

つまり、この2023年の下期(10月以降)を皮切りとして、ここ2~3年の間に水面下で仕込んできた作品が次々に発表されていく、現在はまさにその過渡期にある、という状況です。

外から窺い知ることはできないと思いますが、会社内部では毎日様々なことが起こっていて、実に重厚かつエキサイティングな日々を過ごしています。

その他のプロジェクト

依頼されているプロジェクトについては詳細は言えませんが、大体の傾向だけお話しします。

依頼される仕事は、ゲームシナリオが多いです。
長年ドラクエのディレクターを務めてきた藤澤が代表をしている会社なので当然そうなるのですが、やはり大型RPGの依頼が多い傾向にあります。

それ以外では、≪ARG的な要素を含むゲーム以外のメディア展開≫という方向性のプロジェクトが順調に増え続けています。

漫画原作の仕事は複数ありますが、ドラマ、映画、アニメのような純粋な映像作品の脚本の仕事は、現在はほとんどありません。これは、その領域を度外視しているということではなく、今はまだ自分たちのスキルがゲームに偏っているため、いずれもっと実力をつけたときに挑戦していくべき領域と捉えています。

会社が現在力を入れていること

物語づくり以外で会社が現在力を入れているのは、『AIの活用』と『リモートワークのための業務環境の再構築』の2点です。

AIの活用

ストーリーノートは日進月歩のAIテクノロジーから目を逸らさず、積極的に業務に活用していく方針を取っています。GPT4アカウント費用を会社が負担するなど、全社員が最新のAIを触れやすい環境を用意しています。

また、社内に『storynote AI Lab.』という研究室を設置し、毎月研究成果発表会を実施しています。

研究によって得られた知見はアーカイブとして蓄積していっていますが、あまりに有益過ぎて、どこまで社外に共有していいものか躊躇してしまうほど、既に目に見える成果を生み始めています。

リモートワークのための業務環境の再構築

ストーリーノートは、完全リモートワーク体制の会社です。

これまでも業務環境の効率化にはこだわってきましたが、スタッフ数が30名を超えたのを契機として、更に上位となる全社員が円滑なコミュニケーションと容易な情報共有ができる業務環境にアップデートするため、これも研究チームを結成して再構築を進めています。

一時はリモートワーク体制を取っていた会社の多くが、漸次従来の出社体制へと戻しています。なぜかと言えば、リモートワークと業務効率化を両立させることは、それほど難しいことだからです。
ストーリーノートでは、この事実を深く理解したうえで、『社員全員でリモートワーク環境を守ろう』という誓いを立て、日本一リモートワークが上手な組織となることを目指しています。

“これから” の話

これは自分が常に考えていることですが、スタッフに成長を促すからには、会社自身も成長意欲を持ち続けなければならないと思っています。
「この会社はもうこの程度の規模でいいだろう」と成長意欲を失い、スタッフの流動性を止めた瞬間から、その会社は恐らく誰にとっても居心地の悪い環境になってしまうと自分は考えます。

会社が成長意欲を持ち続けるなら、必ず達成しなければならないのは、『自分たちのオリジナルタイトルを持つこと』です。
もちろん、ただ持てばいいわけではなく、ちゃんと多くのファンから支持されるものでなくてはなりません。

その準備として、まずは『行商猫のクリストフ』のような小品でも、継続的に自分たちの作品をリリースし続けること。会社の広報機能を強化して、ストーリーノートを少しでも多くの人に知ってもらうこと。そして、ファンになってもらうこと。
こういった準備を着実にやりながら、数年以内に、新作のアドベンチャーゲーム──それも極めてオリジナリティの高いものを毎年リリースできる会社になりたいと思っています。

もちろん、簡単なことではありません。ですが、どうしても避けて通れない道です。
不退転の覚悟で、“これから” 、自分たちはこのチャレンジを楽しんでいきたいと思っています。

シナリオスタッフ募集 2024(10月までもうしばらく……)

株式会社ストーリーノートは、創設 6年目の物語制作会社です。
会社として少しは安定してきたような気がする日もありますが、実績という面ではまだまだこれからの会社です。

この言葉を書くのも 4年連続ですが、本年度も 10名前後の新たな仲間を募集します。

新卒・未経験者歓迎。給与は固定給制
完全リモートワークのため、居住地も問いません。

今年は例年よりも早めにブログを公開しましたが、エントリーの受付開始は例年通り10月を予定しています。
9月には企業説明会の実施も予定しています。エントリーを予定している人は、そちらと合わせて情報公開をお待ちください。

これから先、自分たちの前には、たくさんの挑戦が待ち構えています。
自分もそこで挑戦をしてみたい。物語づくりを通してしか見えない世界を見てみたい。そんな想いを持っている人は、是非エントリーをしてください。

挑戦には、いつも仲間が必要。
今年もまた新しい冒険の仲間に出会えることを、楽しみにしています。

2023.8.10
storynote代表 藤澤 仁