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2023.12.25

// 採用関連

2024年度storynote採用にエントリーしてくれた皆様へ

藤澤 仁(storynote代表)

storynoteを志願していただき、誠にありがとうございました。
皆様の挑戦に、心からの敬意と感謝の意を表します。

本年度は 338名のエントリーがあり、5回にわたる選考を終え、既にほとんどの方への最終的な通知が完了しました。
採用者数は確定ではありませんが、13~15名の方が来年新たにstorynoteのメンバーとして加わる見込みです。

今年も選考過程にて志願者の皆様の熱意に触れ、その大半の方に意に沿わない返答をしなければならないという事実に、大きな心苦しさを感じています。

今年、三次選考に進まれた方は 118名。内、実際に課題を提出してくれた方は 111名でした。
三次選考の課題提出は労力を要すこともあり、「評価がほしい」という声をよくいただきます。
昨年まではその声にお応えできなかったのですが、今年は挑戦してくださった皆様へせめてもの感謝を表すため、いただいた全作品への短評を掲載いたします。(作品タイトルで掲載します)

三次選考課題は、5名のシナリオライターが熟読し、個別に評価しています。今回の短評は、その全員の意見を要約したものです。
挑戦してくれた皆様の未来に少しでも役立つものになればという願いを込めましたが、率直で厳しい意見も少なくないことは、何卒ご了承ください。短評は、本記事の末尾に掲載しています。

例年、「どうしてもstorynoteに入りたい」と、不採用になっても翌年またエントリーしてくださる方が大勢います。
数回目の挑戦でようやく採用になったという方も、多くはありませんが実際にいらっしゃいます。
会社の状況や必要な人員は毎年変わります。もしも環境が許すようであれば、また次の機会も、弊社を志願をしてもらえれば幸いと存じます。

それでは皆様、よい年の瀬をお迎えください。
あと、素敵なクリスマスを。

2023/12/25
藤澤 仁

提出いただいた三次課題、全作品への短評

『道標の在処』

文章に安定感があり読みやすい。
ストーリーには都合のよさを感じるがまとまりはよい。

『魂雨の降るトンネルの外で』(※採用者作品)

文章は安定しているが、プロットというよりは小説的。
設定や空気感は一定あるが、面白さが充分とは言えない。

『チロルの想い、帰る場所』

文章力が充分ではなく、表現したいことが存分に描けているとは言えない

『魔法少女とマリトッツォ』

アイデアをストーリーとしての面白さに落とし込めていない。
文章は水準未満。自身のアイデアを表現できていない。

『闇と光のコントラスト』

展開に工夫が足らず、そうなるだろうなと思う通りに話が進んでしまい退屈。文章も水準未満。

『一週間の命』

インパクトを与えたいという発想は理解できるものの、共感性の乏しい話で魅力を出せていない。
文章も水準未満。

『夢の追憶』

物語に興味を引き込むためのアイデアが足りていない。
文章力も弱く、両面から強化する必要がある。

『駅の伝言板』

雰囲気はあり、何か面白いものを生み出そうという気概は感じられるが、表現力不足で描けていない。登場人物の行動には疑問が残る。

『終わらない≪闇バイト≫』

後から出てくる設定が唐突感が高いものの、ショートミステリーとして一定の型はできている。
評価の分かれる内容。

『零の音』

序盤は興味深く始められた。しかし中盤から不明点が多く、自分との契約がなんなのか説明不足で理解できなかった。

『海の音』

言葉選びの感性などは豊かなものを感じるが、ストーリーとしては展開に乏しく評価ができない

『成し遂げた女』

書き手が物語の展開を十分に掌握できていない。
文章力も水準に達していない。

『雨降って固まる絆』

文章力、表現力、構成力など全体的に水準に達していない。
評価が難しい。

『曲がらぬ想い』

話としては王道的ながら、面白さが表現できている。
挿絵も含め全体的に好感度の高い作品。

『澄ヶ原の晦冥』

文章力、表現力は水準に達しているものの、ストーリーの展開が強引で没入感を得られない

『ミートボールは愛と罪の味』

文章力、構成力ともに水準に達していない。
光る個性は感じられた。

『強火の燐光』(※採用者作品)

序盤は面白く読めたという意見が多かったが、後半は展開が強引で没入感が削がれた。

『瞳を曇らすもの』

サイコトリック的な表現をやりたかったのだろうという意図は見えたものの、表現力不足で描き切れなかった。

『仮初でも』

文章力が充分ではなく、展開も単調で物語としての面白さを引き出せていない。

『奇怪な音の真実』

突飛な設定はなしではないが、ラストの落とし方はインパクトよりも違和感が強い。

『影なき罪人』

全体的に高評価。表現したいものが明確。
アイロニーな展開は面白かった。

『Beyond Echoes』

物語が全体的に抽象度が高く、展開が捉えづらい。
中盤以降は話を見失ってしまう。

『僕は君だけのアイドルになりたい』

一定のまとまりは感じられる。
評価者によって評価の分かれた作品だった。

『たまゆら世紀』(※採用者作品)

極めて安定した文章力で独自の世界を描けている。
充分に水準を満たす良作。

『心の免罪符』(※採用者作品)

あまり挑戦をせず極めて普通のいい話を描こうとした。
キーワードの使い方に工夫が見られた。

『狐と外の料理人』

ストレートでわかりやすいストーリーではあるが、展開がなく全体的に薄味で評価ができなかった。

『孤高のデュエット』

キャラの評価が分かれるところだが、物語としては一定水準を満たしている。

『右手に愛を、左手に剣を』

展開が突拍子もなくどう受け取っていいのか持て余す。
物語の展開と無関係な状況表現セリフが多すぎる。

『時の流れを踏みしめて』

全体的に不明瞭な内容で理解が難しい。
面白くできそうな気配はあるのだが、現状は形になっていない。

『両方幸せにする方法』

表現力が乏しく物語の体裁になっていない。
ネーミングセンスなどは面白い。

『アムネジヤの劣等感』

展開に既視感が強く、面白いとは言えない。
一定の体裁はできているので、より時間をかけてほしかった。

『消費期限切れ』

ようやく面白くなりそうな所で終わってしまった印象。
文章は読みやすく水準以上。

『青春の喪失』

プロットではなく小説風になってしまっている。
好きな空気感は理解できるが求められているものとは違う。

『探偵の基本は目を見て、話すこと。』

文章力、表現力、構成力とも、全体的に力不足。
どう面白がらせたいのか、もっとよく考える必要を感じる。

『降らせたがりな君と拾いたがりな僕』

表現したい世界には狙いがあり、そこは一定の評価。
展開は乏しく既視感が漂う。

『悪性憂情』

思考量不足。物語になっていない。

『写真の中の幽霊』

展開には全体を通して無理を感じるのだが、作品が持つ雰囲気自体は評価する人もいた。

『タイム・カプセル・フレンド』

なんで忘れていたのかという疑問が残ったが、全体を通して描きたい空気感は伝わった。高評価。

『11月の共犯』

最後何事もなく終わってしまう展開には違和感。
書くべき所と省略すべき所のバランス感覚が欠如。

『つなぎ』

アンドロイドの設定があまりにも自由度が高すぎて、物語の中への没入感を削いでいた。

『ともだち』

ラストが唐突過ぎて物語としては成立していない。
描きたい空気感は伝わった。

『天の川を超えた先で』

物語の全体構造としては既視感が強い。
雰囲気はあるのだが、展開の説得力が乏しい。

『海の向こう側』

プロットというよりは小説的な表現になってしまっている。
全体的にワクワクし切れない印象。

『ティアドロップの花弁』

全体的に物語の流れが不自然で強引。
描きたい世界観は理解できるがまとまっていない。

『小惑星と小さな幸せ』

文章力、表現力共に水準未満。
もっと時間をかける必要がある。

『賞味期限』

少々幼さが残る作品で全体的に低評価の人が多かった。
なにかやりようはあったのではないかという気はした。

『星の宿る街』(※採用者作品)

全体的に幼さは残るが、設定自体は工夫が見られる。
もっと自分の文章を繰り返し推敲すべき。

『メロディ』

プロットになっておらず、全体的に水準未満。

『忠誠と繁栄の歌』

全体的に説明が多く、物語が動き出さない。
結果的に退屈で何の話をしているのか見失ってしまう。

『RINKA NATION?』

仕込み不足のため途中の展開が説得力が足らない。
もっと読み手の感情を想像できたらよかった。

『アイドルの裏の顔』

物語に起伏がないため、そりゃそうなるだろう、という簡単な感想になってしまう。もっと工夫がほしかった。

『罪悪感の消去法』(※採用者作品)

一定は成立しており、面白くなりそうな気配はある。
しかし、アイドル要素が活かせていなかった。

『ヒットぴえんガール/HIT Pleading GIRL』

独特な感性が感じられ、一定の支持は得られていた。
物語としては、よくできているとは言えない。

『Break,Break,Handshake』

すべてがたまたま順調にいった話、という印象。
物語として面白さを生み出す工程が描けていなかった。

『僕たちが、逆サンタクロースです』(※採用者作品)

一定の成立感はある。物語としては標準的な話。
ちゃんと構成を作ろうとした姿勢は見られ好感。

『その壁は壊せる』

少々幼さが残る話。中盤までは面白かったが、ラストで展開が不明瞭になり評価できなかった。

『報い』

全体的に場当たり的な展開が多く、物語として楽しめなかった。

『魔導書とアルバム』(※採用者作品)

表現したい方向性は理解できるも、展開に工夫がなくご都合的。文章力が足りない。

『Song of memories』

一定成立していると感じられるが、全体的に「よくある話止まり」という評価が多い。

『永久なる幻影』

文章力、表現力ともに足りておらず、物語の体をなしていない。

『100年の充実、100年の忘却』

設定には面白さがあるのだが、物語が始まらない。
ワクワクするような展開があれば合格できた。

『彼方の星のユーマ』(※採用者作品)

SF的な設定も文章力も水準を満たしている。
物語としてもまとまりがよく高水準。

『一難去って』

登場人物の行動理念に共感ができず、物語も場当たり的で読者が置いていかれてしまう。

『戴冠式への特急券』

ある種の風刺モノだが、主人公の思考についていけず受け入れがたい。

『ハロー、これから』

ラストがやや急ぎ足を感じてしまうが全体的に成立している。水準以上。

『町田司と魚の降る町』

全体的にご都合主義的な話に終始しているが、文章はちゃんと書けている。

『フィクションの隙間で』

文章は上手、というのが全評価者の評価。
物語は特筆すべき点は見られない。

『愛まみれ注意報』

場当たり的。どう面白がらせるのか、もっとイメージをしてから書いてほしかった。

『贖罪の犯罪』

説明不足のため物語の主題が見えない。
方向性はわからなくもないが……。

『何もしていないのに壊れた』

プロットとして成立していない。

『巡礼』

展開が何も起こらない。文章は明快

『サメのトリックアートに飲み込まれた少年の海の冒険』

シンプルで展開の乏しい転生モノ。
全体的に工夫が見られない。

『0と9』(※採用者作品)

全体的に粗削りで水準を満たしているとは言えないが、よくなりそうな可能性の種と勢いは感じる。

『冬の花、春の誓い』

全的に惰性的な話。よかったねとは感じるが心に響いてくるものがない。

『少年が夢見るとき』

面白くできそうな種は感じるが、現状では評価できない。

『ミートボーイ』

全体的に高評価。キャラも物語も共感性が高く描けている。

『一期一会起死回生』

キャラがイキイキとしており、まとまりを感じる。
物語としても好感度が高く、文章も上手。高水準。

『ミートボールは知っている』

面白さがデザインされておらず、プロットとしては評価できない。

『赤い運命からの脱出』

人の財布から創作しようと考えた工夫はいいのだが、力量が足りておらず物語にできていない。

『宇宙人ポコロのトモダチ発見記』

独創性の高い話で好感度が高い。
もっとよくできる可能性が感じられる点もよかった。

『現実から目をそらす』

何を伝えたい物語なのか、全体的に不明瞭。
ショートミステリーとはいえ荒唐無稽さが強い。

『HANDS』

雰囲気はあるのだが、理屈や展開が腑に落ちない。
全体的に納得感が乏しい印象。

『わたしの《玉響現象》』

世界観の打ち方や物語は読める内容だった。
しかし、最後の展開は読み手によって判断が分かれた。

『トンネルの先で君を見つけた』

ご都合主義的な話で、そこを嫌がる人もいたが全体としては面白かったと評価する人もいた。

『勇者』(※採用者作品)

あまりにもシンプルな定番王道的展開だが、ちゃんと描けている点は好感度が高かった。

『私のファンの宇宙人』

宇宙人の万能感が強すぎて、物語の起伏をうまく描けていない。

『推しギャルの、勘違い王子』

読み手の感情が置いてけぼりになる展開。
話として好きになれないという意見が多数。

『ありふれた私とその風変わりな孤独』

文章力不足のため物語を描けていない。

『目が合った』

表現力が乏しく理解がしづらいのだが、発想のユニークさは評価する声が多かった。

『Ends and Means』

展開が乏しい割には遅い。
書き手の好きは見えるのだが設定を活かせていない。

『醜愛の進歩』

雰囲気はあるのだが、それだけという印象。
物語はなかなか展開せず、既視感も強い。

『醜い犬と売れないアイドル』(※採用者作品)

評価の分かれる作品だったが、独創性の高さを評価する声があった。

『愛の終着』

読み手がおいてけぼりの話。
ストーカーものは大体似た話になりがち。

『マジックテープ』

全体的に水準に達していない。

『妖精と履歴書』

設定は好感度が高いという意見もあったが、物語としてはラストを疑問視する声が多かった。

『だれがマリトッツォを殺したのか』

全体的に説得力が欠如した話で、読者の関心を引くことは難しい。

『閃光』

面白くなりそうなイメージはあるのだが、物語が始まる前に終わってしまった印象。

『あの夏の記憶』

描きたかった世界は理解できるものの、肝心なキャラクターの行動に共感ができない。

『もう一人の左手』(※採用者作品)

全体的に違和感を感じなくはないが、面白さはよく描けていた。

『白銀凪から逃げられない』

キャラ立ちを狙った作戦は悪くはないのだが、物語が理屈っぽく楽しめる内容ではなかった。

『クレイジー・アバウト・ハッピーエンド』

文章や表現が独特だが好感度が高い。
物語は途中まで面白いのだが、ラスト失速が激しい。

『約束の地へ』

一本の話として成立はしているが、話がシンプル過ぎて既視感が強い。地味。

『キミがレンズで叶えてくれる』

何かしら可能性を感じなくもないのだが、文章力、表現力共に足らず物語を描けていなかった。

『最後の思い出作り』

やりたいことは理解できるが全体的に脈絡がない。既視感が強い。

『そのピースの先に』(※採用者作品)

途中までは面白いのだが、ラストが尻すぼみ。
この展開で道徳エンドは納得感が乏しい。

『Falls from the skies』

やや物足らなさも感じるものの、物語として、プロットの体裁として、どちらも成立している。
花が見たいという伏線はもっと早めにほしかった。

『積年の恋』

面白くなりそうな気配は感じるのだが、もっと考えてほしかった。無駄なディテールが多い。

『父は機械に嫌われた』

全体的に展開が雑で物語にうまく乗れない。

『そのアイドルは、カメラに写らない』

物語が終盤に失速してしまうのが残念。
文章力、表現力はまだ練習が必要。

『魂の片割れ』

全体的に抽象的過ぎる。表現力が足りていない。

 

以上